『 桜 』


いろんなものを先送り
「とりあえず」を繰り返す間に
僕は二度目の春を迎えていた

少し背が伸びた桜たちが
僕を見下ろすように咲き誇る


・・僕には今
誇れるものがあるだろうか?



世の中は確実に動いているのに
一年なんて短いんだ と
桜に向かって愚痴をこぼす



『誰も待ってはくれないんだよ』


桜がそう 言った気がした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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